メラビアンの法則の「誤解」と「活かし方」をわかりやすく説明

マナー研修で、第一印象の重要性を伝えるとき、頻出するのが「メラビアンの法則」です。

知ってる!見た目が大事っていう話ですよね

人との関わりは、そのまま、相手の「心」に向き合うこと。

マナーやコミュニケーションの研修で、心理学を引用することは、度々あります。

「初頭効果」や「単純接触効果」から、第一印象の重要性を伝えることもできるでしょう。

さて、そのメラビアンの法則。

「解釈が違うのでは?」との意見が、一部で見られますね。

具体的に、どこが誤解なのでしょうか?

今回は、メラビアンの法則が、本来云わんとする内容と、誤解されている点を、わかりやすく説明したいと思います。

それを踏まえ、このデータの効果的な活かし方を考えてみましょう。

POINT

・メラビアンの法則とは

・メラビアンの法則の誤解点

・メラビアンの法則の活用法

※この記事は約2分でお読みいただけます

メラビアンの法則とは

メラビアンの法則とは、アメリカの心理学者、アルバート・メラビアンが行った研究により、導かれた法則のことです。

メラビアンは、言語によるメッセージと、非言語によるメッセージは、どちらが重要か、要素の影響度合いによって、解明しようとしました。

その要素とは、対面コミュニケーションにおいて、受け取ることのできる3つの情報です。

  • 視覚的要素
  • 聴覚的要素
  • 言語的要素

この実験では、それぞれのメッセージを矛盾させることで、どの要素を優先的に選んだ(信じた)か、比較検討しました。

結果はこちらです。例をひとつ挙げましょう。

相手が「怒っていないよ」と言いました(言語)

聞こえるのは、静かな声でした(聴覚)

見ると、険しい表情でした(視覚)

この場合、言葉は「怒っていない」というメッセージ。

けれど、顔は「怒っている」と、相手に伝わります。

声は「怒っている」のか「怒っていないのか」、よくわかりません。

一貫性のないコミュニケーションです。

これを、法則に照らし合わせると、視覚情報を採用し、「怒っている」という結論になりやすい・・・ということです。

いくとおりにも解釈できる、曖昧な情報の場合は、言語より非言語が優先される傾向にある

メラビアンの法則は、ここを伝えているのですね。

どこが誤解?

ところが、このデータはその後、独り歩きしてしまいました。

「視覚55-聴覚38-言語7」が、そのまま「印象の重要度」として、順位づけされたのです。

「人は見た目で判断する」

「話の内容より、外見や声が大切」

数値だけにフォーカスすると、このような理解になります。

しかし、メラビアンは、「すべてにおいて、視覚が優位」と結論付けてはいないのです。

メラビアンの法則の前提

この研究には、補足があります。

「会議は10時からです」

「こちらの商品を頂けますか」

これらのように、客観的事実を伝達する場合、非言語は大きな影響を与えません

研究発表でも、話の内容が一番大事ですよね

先述のとおり、この法則には、「いくとおりにも解釈できる場合」という前提があるのです。

どのように活かせる?

「どんな人」という印象は、客観的な事実ではなく、個人の主観によるところが大きいです。

そこから、いくとおりにも解釈されうる状況といえるでしょう。

よって、印象管理に、メラビアンの法則を活かすことは、できると思います。

その際は、以下の流れで理解すると、わかりやすいかもしれませんね。

3要素すべてに一貫性をもたせることが理想
 ↓
けれど、普段、自分の姿や声を意識していないのが現実
 ↓
曖昧な印象を与えた場合、外見や声が優先されやすい
 ↓
だから、非言語(外見)まで整えるのが重要

これなら、メラビアンの法則の意味にそっているのではないでしょうか。

続いて、他の活用法も考えてみます。

メラビアンの法則が活きるのは、視覚・聴覚・言語すべてを使い、自分の意図するメッセージを、相手に正しく伝えるとき。

そうなると、具体的には、「提案」「面接」ですね。

提案の場面は、プレゼン、営業、販売、接客などです。

相手に動いていただくコミュニケーションでは、「何を話すか」という言語情報に、意識が向きやすいかもしれません。

けれども、「誰が話しているか」「どのように話しているか」によって、相手の反応は大きく異なります。

メラビアンの法則を活かし、非言語の表現力も磨いていきましょう。

最後に・・・

外見の様子や声の状態は、「行動表現」の一つと言えます。

真意は言葉より行動に表れる

メラビアンの法則は、それを証明しているかのようです。

私たちは、意識せずとも、感覚でとらえているのかもしれませんね。

まとめ
  • メラビアンの法則は「曖昧情報の信用度は 視覚55-聴覚38-言語7(%)」という法則
  • 「第一印象は外見が最も大切」の根拠に法則を引用するのは誤り
  • 客観的事実を伝える場合、非言語の影響は受けにくい
  • 「説得」「納得」のコミュニケーションで法則を活用できる