働く目的を明確にすると何が変わる?

「何のために働くのだろう?」

就職する前、就職活動の最中、就職した後、あらゆる場面でこの問いは生まれるでしょう。

仕事は自分の大切な資源である「時間」と「労力」を注ぐ活動です。

常勤で雇用されると、週40時間ほど仕事に費やすことになり、労力も相当量奉げることになります。

投入した分だけの納得感や満足感を得たいと望むのは、自然なことですね。

就職面接では「何のために働くのか」質問されるみたいですが、なぜですか?

今回は質問への回答と、働く目的に対する考え方について書きたいと思います。

就職面接できかれる理由

面接で出される質問の意図は企業によって異なります。

そのため一つの参考として読み進めてください。

企業が求める人材に共通する中心要素は、組織にとって利益をもたらす人です。

その点をふまえると、働く目的を質問するのは、その人の「生産性」を測るためといえます。

ひとつ例を挙げましょう。

A、B、C、という大工が、木を切っています。
「あなたは何をしているのですか?」と訊ねたところ、3人は次のように答えました。
A:「木を切っているんですよ」
B:「素晴らしい家を建てているんですよ」
C:「家族の安らぎの場をつくっているんですよ」

「木を切る」という行為が、Aにとっては作業、Bにとっては自己実現、Cにとっては社会貢献です。

これは同じことをしても、目的の有無によって働く姿勢が変わることを表しています。

上記だと目的があるのはBとCです。

B 木を切る → 自分の性質をいかして素晴らしい家を建てる(新たな価値を創造する)
C 木を切る → 自分の性質をいかして家族の安らぎの場をつくる(他者の幸せに貢献する)

両者にとって、木を切る作業は、「目的達成の手段」や「実現に向けたプロセス」に変わります。

企業が働く目的を質問するのは、与えられた役割に価値を見出し、前向きに取り組める人材か知るためです。

中には、「この仕事なら」「この条件が満たしていれば」というように、環境や条件に依存する人もいます。

仕事のやりがいは自ら見出すものです。

面接では、志望動機や働く目的、他の回答(学生時代、自己PRなど)を掛け合わせ、総合的に判断しています。

働く目的の考え方

働く目的は人によってさまざまです。

生活のため、自己実現のため、社会貢献のため・・・

何が正しく、何が誤りということではありません。

ここでは本質的な話をしたいと思います。

人が働く目的はシンプルです。

受けたものを返すため

生まれてから現在まで、人は「社会」から与えられ続けています。

生活、教育、福祉、娯楽など、あらゆる経験はすべて他者の労働に支えられた結果です。

何気なく歩いている道路でさえ、設計された方や工事された方など、他者の労働による恩恵です。

それを今度は、自分が備えている性質をいかせる分野で提供し、社会に返していく。

そこに報酬がつくのが労働であり、つかないのがボランティアです。

家庭にいるとしても、働く家族を支えるために自分の資源を奉げているなら、間接的に社会に返していることになります。

働くこと自体が社会貢献

労働自体がどこかで誰かの役に立つ行為です。

社会貢献を意識していなくても、結果的に社会貢献していることになります。

違いがあるなら、誰かの役に立ちたいという意思は、自然と仕事への思いを強めるため働く姿勢が変わる点でしょう。

大切なのは自分が納得できていることです。

生きるためにお金が必要だから働く。

その目的に納得しているなら何も問題はありません。

物足りなさを感じるなら、働くことで自分は何を求めているのか見つめてみましょう。

時間と場所の拘束について

労働を「人生の大半を会社で過ごすこと」と考え、そこまでして働く意味があるのかと疑問に思われる方が多いようです。

雇用される働き方は、一つの形態でありそれが絶対ではありません。

時間や場所に縛られない自由な働き方はたくさんあります。

ただ、それが希望するだけの収入に結びつくかどうかが問題なのです。

自分の裁量で出来る範囲が広くなれば、それだけ自己責任の度合いも大きくなります。

被雇用に比べて大変なことは多いでしょう。

現在は、インターネット環境が整った背景により、個人で仕事を始める方も増えています。

初めは雇用されていても、スキルを磨いていずれ独立するというキャリアプランも立てられます。

働く意味や目的は視野を広げて考えられるとよいでしょう。

要点
  • 就職面接で「何のために働くのか」質問されるのは、仕事への取り組み姿勢=生産性を測るため
  • 働く目的の本質は「社会から受けたものを、別のかたちで社会に返していくため」
  • 時間や場所を拘束される働き方がすべてではない
  • 働く目的は視野を広げて考える
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エッセンシャルサポート代表

【研修講師・キャリアコンサルタント】民間企業における役員秘書を経て2010年に独立。現在は企業や公的機関、教育機関にて従事。専門はビジネスマナー、コミュニケーション、キャリアデザイン。