謎マナーの一つといわれている、「お辞儀ハンコ」。

知らなかったという声が多数です。

はじめて聞きました・・・お辞儀ハンコって何ですか?

一部の銀行などでは、実際に行われていそうですが、広くは浸透しなかった慣習のようです。

話題になっていますので、お辞儀ハンコの意味、うまれた背景、今後の動向について書いてみることにしました。

お辞儀ハンコとは

お辞儀ハンコとは、印影がお辞儀しているように、あえて左斜めに押印することです。

稟議書の決済を仰ぐときや、契約書を交わす際に、しばしばみられた現象です。

一説によれば、このように、下位者ほどお辞儀の角度を深くするという、細やかな(?)気遣いまで要請されたとか。

真偽のほどはわかりませんが、ここまでになると、少々威圧的な空気を感じますね。

お辞儀ハンコがうまれた背景

お辞儀ハンコがいつから登場したのか、正確な情報はわかりかねました。

推測ですが、「名前は自分の分身」という認識が、関係しているのではないかと思います。

そこに、稟議書の書式が絡み、お辞儀ハンコの誕生へと至ったのではないでしょうか。

稟議書は、立場の低い者が作成・押印し、上位者へ廻しながら、承認の証として、順に印をいただく書類です。

印欄は、通常、このように「横並び」となっています。

そのため、同列の欄に印が並ぶ様子は、まるで、それぞれが「対等」であるかのようなイメージを与えやすいのです。

そこで、上位者との「差」を示すために、下位者はお辞儀をするように、斜めに押印する。

これが、お辞儀ハンコが誕生した背景ではないかと思います。

押印欄が縦だったら、お辞儀ハンコは生まれなかったかもしれませんね

最後に

お辞儀ハンコは、ビジネスマナーではなく、謎マナーと呼ばれています。

それは上位者への敬意を強制するような印象が、マナーの本質からズレているように感じるからなのかもしれません。

マナーは良好な人間関係を構くためにうまれた知恵です。

普遍的人間の心理をついているマナーもあれば、時代や文化を反映しているマナーもあります。

前者は時代を超えて受け継がれ、後者は時代とともに、維持・変化・淘汰されていくでしょう。

お辞儀ハンコは、主観によってビジネスマナーにも、謎マナーにもなる類です。

必要と判断されるなら残り、そうでないならいずれ風化してゆくものと思います。

決めるのは、社会を形成する私たち一人ひとりですね。

要点
  • お辞儀ハンコとは、印影がお辞儀するように左斜めに押印すること
  • お辞儀ハンコがうまれた背景に、「名前=分身」との解釈が関係している可能性
  • 謎マナーの運命は社会によって決められる
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エッセンシャルサポート代表

【研修講師・キャリアコンサルタント】民間企業における役員秘書を経て2010年に独立。現在は企業や公的機関、教育機関にて従事。専門はビジネスマナー、コミュニケーション、キャリアデザイン。