ジョハリの窓で自己分析

自分らしいキャリアを形成するには、今の自分について客観的に理解していることが必要です。

「自己分析」や「自己理解」とよばれるものですね

具体的には、自分の性質や能力を分析して今後にどう活かしていくのか、どの要素をより開発していくのかを考えます。

方法はいくつかありますが、今回はわかりやすいジョハリの窓について説明しましょう。

まだ気づいていない、自分の可能性を知る方法もお伝えします。

ジョハリの窓とは

ジョハリの窓とは、自分と他者が認識している自分を表す概念のことです。

4つに分けた領域が窓に見えることや、発表した心理学者の名前がジョセフ氏とハリー氏だったことから、ジョハリの窓と名づけられました。

対人関係の発展、キャリア形成の自己理解に役立つツールです。

4つの領域(窓)には、それぞれ名前がつけられています。

  • 解放の窓…自分と他人が知っている自分
  • 盲点の窓…他人は知っているが、自分は知らない自分
  • 未知の窓…他人も自分も知らない自分
  • 秘密の窓…自分は知っているが、他人は知らない自分

ジョハリの窓の使い方

まずジョハリの窓の使い方を簡単に説明してから自己理解の内容に進みますね

ジョハリの窓で自己分析をするときは、以下の流れで進めます。

  1. 自分が認識している自分を書き出す
  2. 他人に自分はどんな人だと思うかを質問する
  3. 集めた情報を各領域(窓)に整理する
  4. 各領域を分析して多角的に自分を理解する

集めた情報は「自分が知っている/知らない」「他人が知っている/知らない」を基準に整理します。

ジョハリの窓で自己分析する方法

盲点の窓、秘密の窓、未知の窓の順に、ジョハリの窓を使った自己分析の方法を説明します。

(1)盲点の窓で自己分析

盲点の窓は自分は気づいていないけれど、他人の目に映っている(存在している)自分の姿です。

そこからこの2つを考えてみましょう。

  • 発見か誤解か
  • 根拠は何か

発見か誤解か

それが新たな自分の発見だと思えるなら、他人はどの姿をそう認識したのかを考えます。

これは次の”根拠は何か”に続きます。

誤解だと感じたときは、なぜ誤解されたのかを分析します。

たとえば「意思が強い」という性質を「融通が利かない」と思われていたなど、長所と思っていた要素が他人には短所と映っていたケースです。

長所と短所はもともと同じ性質が、状況によって異なる表れ方をした結果です。

どのような状況になると長所が短所になりやすいのか、そこに自分を知るヒントがあります。

また、長所が短所として表れないように、考え方や行動を変えるなど、今後の対策もできるでしょう。

根拠は何か

新たな発見と受け入れたときは、過去の何が他人の目にそう印象づけたのかを考えます。

教えてくれた人に、どこでそう思ったのか、エピソードを直接たずねるのが早いですね。

根拠がわかると、その性質や能力を自分で意識しながら発揮できるようになります

盲点の窓はこれまで無意識にしていた行動を意識に上らせることで、自己理解が深まります。

盲点の窓の自己分析まとめ
  • 新たな発見と感じるか、誤解だと感じるかを見つめる
  • 他人がどこでそのように認識したのかを明らかにする

(2)未知の窓で自己分析

4つの窓のなかで唯一、だれも知らない自分が存在する領域が未知の窓です。

ここはこれから開花できる種(可能性)が、たくさん詰まっている場所ですね。

未知の窓を見つける方法は2つあります。

  • 自分が惹かれる人を分析
  • 初めての経験に挑戦

自分が惹かれる人を分析

発芽しかけている種、発芽の兆しがまだみえない種など、未知の窓にある可能性の状態はさまざまですが、見つけやすいのは発芽しかけている種です。

その方法が自分が惹かれる人の分析です。

憧れの人、もしくは何となく「いいな」と感じる人はいませんか?

自分はその人の何に惹かれるのか、細かく分析してみましょう。

なぜなら、相手に惹かれる要素と同じものが自分の中にもあるからです。

今はまだ育っていないため、相手と自分には距離があるように感じますが、惹かれる要素を意識して行動し続けると、いずれ表面に強く現れてきます

頼まれごとに応じる

次はまだ発芽していない状態の種に刺激(栄養)を与えて成長を促す方法です。

それは他人からの依頼に応じてみることです。

とくに初めての経験は、ぜひ挑戦してみましょう。

未経験の分野に足を踏み入れるのは勇気がいることですが、相手はあなたにそれが出来ると思って依頼しています。

自分におとずれた縁はすべてに意味があり、なかでもそれまでの自分と関係が薄い内容は、未知の窓を開くチャンスです。

なぜそれを自分に?と疑問符が浮かぶときは、可能性の種を育てる機会だと前向きにとらえましょう。

未知の窓の自己分析まとめ
  • 憧れる人(いいなと思う人)のどこに自分は惹かれるのか考える
  • 他人から依頼を受けたら未経験でも挑戦してみる

(3)秘密の窓で自己分析

この領域は”隠蔽の窓”とも訳されています。

秘密に隠蔽…いずれも隠すというニュアンスですが、実際には本人が秘密にしていない場合もあり、秘密の窓ではそこを中心に分析します。

  • 秘密にしている場合
  • 秘密にしていない場合

秘密にしている場合

秘密の窓は「自己開示していない」領域です。

知られたくないと思っているのか、知られなくてもいいと思っているのか、理由を見つめましょう。

対人関係を広げるには自分をできるだけ開放することが望ましいと言われますが、全てさらけ出すこととは違います

他者に開示する必要がないこともありますね。

ただ、「こんな自分を知られたら嫌われる」という不安で抑えているなら、そこにあるのは自分を否定する気持ちです。

自己否定は認知の歪み(誤解)によって起こります。

なぜ嫌われると思うのか、その解釈に非合理な点はないか、自分に問いかけながら修正していきましょう。

秘密にしていない場合

人と話すのが好きで得意なのに、責任感が強いため黙々と仕事に集中する人がいます。

その人はコミュニケーションも仕事も大切ですが、正確に仕事をすることの方が優先度が高いのかもしれません。

しかし周囲は人と関わるより自分の世界が大切な人だと、勘違いすることがあります。

この場合は、自己表現の問題です。

秘密の窓から解放の窓に移動させるには、仕事に没頭し過ぎる自分を調整する必要があります。

合間に適度な休憩をとって、自ら積極的に周囲と話すようにするなど、表現を変えてみましょう。

秘密の窓の自己分析まとめ
  • 秘密にしていたなら理由を見つめ、認知の歪みがあれば修正する
  • 秘密にしているつもりがないなら、自己表現を振り返り調整する

自分のパワーを知る

備わっている性質や能力を活かしながら、自分らしいキャリアを築くために行うのが自己分析です。

よく取扱説明書に例えられますが、そのとおりだと思います。

自分を知っていれば、どんなときに力を発揮でき、逆に、どんなときに力を抑えてしまうかも理解できるようになります。

それ以外にも、埋もれている可能性を引き出したり、すでにもっている力を磨いたりもできます。

キャリアプランは、夢や望み(ゴール)、それを実現する手段(ルート)、そこに必要な力(パワー)の3つをもとに描きます。

ジョハリの窓で自分のパワーを知ったら、他の2つについても考えてみましょう。