パウンドケーキ型の容量計算に数学の公式が役に立った話

私の趣味は、製菓実験です。

お菓子作りは9歳から始め、次第に興味の対象が材料に移りました。

今では実験を目的にお菓子を作ることがほとんどです。

ときには、同じお菓子を数か月作り続けることもあります。

今年に入ってからは、パウンドケーキの実験に没頭して3ヶ月費やしました。

英語ではパウンドケーキ、フランス語ではカルトカールと呼ばれるように、バター、砂糖、卵、薄力粉を同量で作るケーキです。

全てを80gにして作った仕上がりを基準に、材料や配合をいろいろ変えて違いを比較しました。

まずは製菓理論を読み、次に配合を調整しながら仕上がりを比べる…という流れで進めています。

使うパウンドケーキの型はこちらの2種類。

実験は小さい型で行い、自分好みのレシピが決まったら大きい型で焼きます。

以前は大きい型で実験していましたが、失敗のダメージが大きいため、使い分けるようになりました。

しかし、ここで困るのが型のサイズです。

パウンドケーキの型は種類がとても多く、各レシピで使用される型もバラバラ。

加えて、小さな型で作られたレシピはほとんどありません。

そこで、型の容量を計算できれば、自分の型とレシピの型の比率で材料を調整できると考えました。

パウンドケーキ型は台形を立体にした、数学でいう「四角錐台(しかくすいだい)」です。。

つまり、四角錐台の体積を求める公式を使えば、パウンドケーキ型の容量がわかるというわけです。

こんなところで数学の公式が役に立つとは…驚きました。

学生時代、「数学の公式はこの先何に役立つのだろう」と考えたことがありました。

理系の専門職なら活かせるでしょうが、日常ではあまり使わない気がしたのです。

しかし、今回のことで公式が直接役に立ちました。

それ以外でも算数や数学は、ロジカルシンキングのベースとして役に立ちますね。

かくして型の問題はクリア。

この実験では、3つのことがわかりました。

  • アーモンドプードルを入れた方がフワフワ感が増す
  • 一般のグラニュー糖は溶け残りがブツブツとして表面に出やすい
  • シュガーバッター法では卵とバターが分離しやすい

溶け残りのブツブツとは、この状態のことです。

試行錯誤した結果、微粒のグラニュー糖か粉糖を使うことでブツブツは消えるとわかりました。

また、卵を人肌に温めて加えると、卵とバターの分離を防ぐこともできます。

パウンドケーキはバターケーキの基本ですが、何ごとも基本は奥が深いですね。

作れば作るほど新たな問題が出るため、他のお菓子よりも理解するのに時間がかかりました。

さすがに少し飽きてきましたので、今はサブレ生地の実験に移っています。